2005年7月20日
ARMA東京支部
理事 西川康男
かねてより審議していた、ISO15489-1のJIS化が日本工業標準調査会の審議を経て、「情報及びドキュメンテーション―記録管理― 第1部:総説 JIS
X 0902-1(ISO15489-1)」として7月20日に制定され、この程、日本規格協会より発行された。
この度の原案作成にあたっては、ARMA東京支部が中心的役割を果たした。標準化調査研究委員会(親委員会)に齋藤、小川、西川の3名が、また、実際の原案を作成した標準化調査研究委員会WG2には、齋藤、小川、柿崎、小谷、西川の4名とオブザーバーとして小林が参加した。
ISO15489-1の制定は、オーストラリアが1996年2月に国家標準“AS4390記録管理”を制定し、この“AS4390”をもとに記録管理の国際標準の制定をISOに提案したことから始まる。ISOはこの提案を受け、1997年にISO/TC46“情報とドキュメンテーション”のもとに、“アーカイブと記録管理”を担当する第11分科会(SC11)を設定し、オーストラリアのDavid
Moldrichを委員長として審議を始めた。その後各国のメンバーによる審議を経て、2001年9月にISO15489-1 Information and documentation‐Records
management-Part 1:Generalとして発行された。
我が国では、ARMA東京支部が2000年8月から電子記録(文書)マネジメント検討委員会(略称:JERMC 初代委員長 小林秀彦)を発足させ、研究会活動としてISO15489-1について研究してきた。2002年2月に(財)日本規格協会情報議技術標準化研究センター(略称:INSTAC)にJIS原案作成委員会が組織されたのに伴い、中心的メンバーとして参画し、制定に寄与してきた。
この度のJIS X 0902-1の制定は、情報とドキュメンテーションを取り巻く、情報公開法、PL法、個人情報保護法やe−文書法等の法制度や新たなCSRやコンプライアンス対応等内部統制強化の社会的要求事項の高まりに対し、記録管理の視点から支えるガイドラインが制定されたといって過言ではない。今後、この規格の普及・啓蒙が課題であり、ARMA東京支部が役割を果たさなければならない。
<JIS X 0902-1の購入>
(財)日本規格協会
〒107-8440 東京都港区赤坂4丁目1−24
http://www.jsa.or.jp/
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